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Realisticdreamer#4_拍手を送る人

こんにちは、関西創価高校教頭の佐藤進です。
今年の1月の能登半島地震から半年が過ぎました。
改めて、被災された方々にお見舞い申し上げます。

発生直後は、私自身も僅かながら募金に協力をさせていただいたり、ニュースを意識的に追ったりしていましたが、半年を過ぎて、すこしずつ気持ちが離れてきてしまっていることを自覚させられます。
世の中の心痛むできごとに「当事者意識」をもち続けることの難しさを感じます。

支援に関して、多くのボランティアの方が、現地へと行かれていますが、その中の一人に、俳優の杉良太郎さんがいらっしゃいます。
12年前の東日本大震災の際も、宮城県石巻市や福島県相馬市に大量の支援物資を届け、炊き出しも行われました。
その過程で「偽善者」「売名行為」と心無い言葉を浴びせられたとき、杉さんは次のように語ったそうです。

以下、そのことを伝える記事の引用です。

杉は「ええ、売名ですよ。皆さんもおやりになるといい」とピシャリ。「確かに福祉は時間とお金がかかる。特にお金が無いと見栄えのいい福祉はできない。でも、お金が無い人は、時間を寄付すればいい。お金も時間も無い人は、福祉を理解して、実際に活動している人に拍手を送るだけで十分。それで、もう立派な福祉家なんです」

「支援」をすることには、本当に難しさを感じます。
募金をするにしても、(これが本当に自分の精一杯の額だろうか)とか、(果たして私がする1回の募金に、どれだけの意味があるのだろうか)とか、(募金をしている自分に酔っている、単なる自己満足じゃないだろうか)とか、様々に気になってしまいます。
(本当に、面倒くさい性格ですね。自分でもあきれることがあります・・)

そんな時に、自分自身に言い聞かせている言葉があります。
「やらない善より、やる偽善」
言葉自体は、少し過激な印象がありますが、「支援」ということの真理をついた言葉だと思います。
いろいろ理屈が先行して「やらない(やれない)善」よりも、自分の中でいろいろ迷いはあるけど、前に一歩踏み出す「偽善(に見えるかもしれない行為)」の方が、世界はきっと良い方向に進んでいくに違いない!そう信じてこれからも、行動していきたいと思います。
杉さんの言葉に出会って、さらに勇気づけられました。

自分ができる支援を続けながら、これからは、活動している人に拍手を送れる存在でいたいと思います。